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カリル・スターブロウへの不信感

公王時代(とそれ以前)に、カリルが多くの部族指導者からいかに物議を醸し、不信感を持たれていたかということを、一部の人々には実感として理解しがたいようだ。


カリルに対する不信感は、スターブロウの反乱以前にさかのぼる。カリルは多くの部族指導者たちからは、野心的なケルドン部族の指導者で、たまさかサーターの血を引いているため公王を狙えるだけという見方が強かった。さらに悪いことに、1613年のスターブロウの反乱は、部族の貴族の家々に深い恨みを抱かせる結果となった。


カリルは間違いなく1613年の反乱を推し進め(結局それは「スターブロウの反乱」と呼ばれているわけだ)、他の部族指導者たちを強引に引き入れた。他の指導者たちは、反乱が始まる前からその破滅を知っていた。その初期の成功は彼らにとって驚きだった(そして逆説的に、彼らが反乱を支持しなければならなくなったことを意味した)。次の段階の計画も、解放されたサーターにとって避けられないルナーの反攻にどう耐えるのかの計画もなかった(戦争、侵略、ドラゴンによって軍事力が低下する前の1613年のルナー帝国であることを忘れてはいけない)。


反乱の結果、何千人もの人々が殺され、コリマーの部族指導者たちは追放された。彼らは特に彼女に不信感を抱いた。カライとベネバ・チャンはすでに亡命していた(エレナヴァ・チャンらも同行していた)。カライは他のコリマー部族からの追放者と一緒に、ルナー軍からホワイトウォールを守りながら死んだ *1 。他のコリマー族の亡命者はノチェットの包囲で戦った。カリル・スターブロウに対する不信感は、他の多くの部族指導者にも及んでいる。クルブレア部族とマラニ部族もまたコリマーと不信感を共有し、反乱軍の失敗を彼女のせいにしていた。


カリルは1625年の闇の季に公王となった。ボールドホームの解放に成功し、デンジャーフォードでルナー帝国の反攻を打ち破ったからである。その結果、多くのサーター人の尊敬を集めるが、部族指導者たちは彼女に不信感を抱いていた(ルナー帝国への対応策を持たないことを恐れている)。彼らの不信感、嫌悪感、恐怖心が、聖祝期にあの光持ち帰りし者の探索を引き受ける決断をさせる *2



*1:チャン一族の不信については、『エレナヴァ・チャン(コリマー)』の記事を参照:https://mallion.hatenablog.com/entry/2022/08/26/234950

*2:『カリルと「悪い雨」:光持ち帰りし者たちの探索の失敗』の記事を参照:https://mallion.hatenablog.com/entry/2022/08/28/114358