グローランサ備忘録

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1625年・ボールドホームの解放

「真竜の目覚め」の後、ドラゴン・パス全域は混乱に陥った。レルギウス・カシウス*1 はベリル・ファランクス 300人 *2 と、「むちの柄」騎兵隊 200人 *3 からなる小さな守備隊でボールドホームを守っていた。新ルナー寺院が破壊され参列者全員が褐色の竜に食われたとの知らせがボールドホームに伝えられると、街で暴動が起こった。レルギウス・カシウスは苦戦しながらも月の街を守り、市内の砦や道路のコントロールを維持することができた。


「真竜の目覚め」から1週間後、ヒューマクトの聖日に、カリル・スターブロウが“冷たき瞳の”サロスティップ*4 に仕える200人のヒューマクティとともに仲間を率いてクイヴィン山を越え、北砦からボールドホームに入った。正門を守るルナー兵を後方から攻撃して門を開けると、ケルドン部族の戦士400人ほどが入城した。その頃、ポケット*5 では暴動が起こり、ボールドホームからも1000人ほどが蜂起し、月の街をはじめとするルナーの拠点を攻撃した。


数で劣るレルギウス・カシウスと残された兵士たちは、サーター王宮に退却し、最後の戦いを挑んだ。当時、ボールドホームには約1500人のルナー・カルトの民間人がいた。しかし、ルナーの兵士たちが敗北すると、ヒューマクト信徒は「戦の掟」に従って市民を助けるよう要求した。オーランス司祭はこれに同意し、生き残ったルナー人たちは助命された。多くのルナー人がボールドホームを脱出したが、900人ほどがボールドホームに残った。そのほとんどはサーター人のルナー転向者で、「戦の掟」によって保護された。


カリル・スターブロウはボールドホームで数日過ごし、兵士を集めてから、従う者たちとともにジョンスタウンに進軍した。3週間後、彼女は「デンジャーフォードの戦い」で勝利をおさめ、サーターの公王となるのである。




*1:Lergius Cassius。詳細不明

*2:Beryl Phalanx。緑柱石方陣連隊。ダラ・ハッパの10のファランクス連隊の一つ。しかしボードゲーム『ドラゴン・パス』のユニットには存在しない……ということは、このボールドホームの戦いで壊滅したのか?

*3:Whipstock Cavalry。こちらは『ドラゴン・パス』のユニットに存在する。

*4:Sarostip Cold-Eye。マラニ族出身のヒューマクトの剣。スターブロウの反乱にも参加。

*5:ボールドホームの崖にある踊り場のような地区