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フレストルの「カルト」

フレストルは、秘密の番人の最後の一人であるフローラー王とゼメラの息子で、西方の偉大な英雄であり、神々の時代に生まれた「高みに至った男」 *1 である。大暗黒の時代、フレストルは未知の神に祈った。その神は「悪魔」を打ち滅ぼし、「曙」をもたらすために神々を遣わした。「曙」から1年後、当時父に仕えるセシュネラの高貴な戦士であったフレストルの前にマルキオンが姿を現した。フレストルはそうして得た知恵で、蛇女神セシュナ・リキータの娘でペンダリ族 *2 の母であるイフタラ女神を殺した。そしてフレストルは殺され、地界で裁かれ、生者の世界へ戻ってきた。彼はその罪によりセシュネラから追放されたが、その際、優れた民が同行した。フレストルはブリソス、アケム、ヴェイデルの島々を巡り、聞く者すべてに自分の見識を説いた。


フレストルは、古いマルキオン教の哲学は人間の永遠の魂と幸福を破壊するものであると説いた。そして、見えざる神との合一を通し、永遠の「喜び」 *3 を得る方法を説いた。フレストルは、ザブールが要求した古いカーストの制限を振り払い、世界のより深い真理を支持し、最初の「全き人」 *4 となったのである。現代のマルキオン教の宗派はすべて、フレストルの「永遠の世界」との最初の接触に由来する。


現代、マルキオン教徒のほとんどはフレストルのカルトの平信者であるが、ロスカルムでさえもフレストルのカルトに「入信」する者は比較的少数である。カルトは入信者に厳しい掟を課し、次のことを要求している。

  1. 正義を守り、不正と闘うこと。フレストルの徒は最終的に何が正義で何が不正かを判断し、正義のために戦わなければならない。これには強者から弱者(特に女性と子供)を守る義務が含まれるが、一般的に蛮人や古の種族はこれから除外される。実際、この義務はしばしば怪物やカージョールクと戦うことで祝祭の儀式となるる。正義は、忠誠心などの美徳よりも重要であると考えられている。
  2. 他人のために自分を犠牲にすること。フレストルの徒は正義を守るために自分を犠牲にすることが期待される。
  3. 自分たちが生存できる世界を作るのは、人間の責任であること。この信条は、人間がまだ弱く、少なかった曙の時代に形成された。その焦点は、宇宙の他の部分との共存や協力よりも、常に人間、その生存、そして後には彼らの支配に向けられている。


フレストルの入信者は、正義のためにカーストの制限を破っても「正道」(RIGHTNESS)を失うことはない。


フレストルは「人」と「魔術」のルーンと関連している。入信者はルーンポイントのために POW を捧げることができる。フレストルは特殊なルーン呪文である《魔力消散》Dismiss Magic、《盾》Shield、《精霊遮断》Spirit Block を提供する。


(Hrestol - The Well of Daliath より)


*1:Ascended Man

*2:獅子の民。おそらくバスモル人。

*3:Joy。正確には「心の喜び」Joy of the Heart。

*4:Man of All