グローランサ備忘録

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第三期が初めのジェナーテラはまさに暗黒時代であった

第三期が初めのジェナーテラは、まさに暗黒時代であった。海洋の大閉鎖からドラゴンキル戦争までのあいだ、交易(ひいては都市文明)は、ほとんどないと言ってよかった。ただラリオス地方と聖王国は、エスロリアからセイフェルスター、タニソールへと続く一連のキャラバン、「マニリア街道」によって接触をつづけていた。


ペローリア地方は南方とラリオスからともに遮断され、ジャニューブ河を下ってソグ・シティに至る長い河川ルートのみしか存在しなかった。このルートはカルマニア帝国が支配していたが、距離が長いため非常に高価につき、時間がかかった。


シェン・セレリス時代にはドラゴン・パスが開かれていたものの、貿易はほとんど行われていなかった。1492年にサーター王国が建国されると、聖王国とルナー帝国の間で大規模な貿易が可能になり、サーター王朝が道路や宿屋を建設するなどして、その交通を奨励し保護したため、その規模はますます大きくなった。聖王国とサーターは手を取り合って富を築き、貿易や文化のつながりはさらに強くなっていった。


1580年代に海洋の大開放が行われると、これがさらに加速される。聖王国を通じて全世界との交易が可能になり、香辛料、薬草、絹織物など、異国の贅沢品がドラゴン・パスを越えてルナー帝国にもたらされるようになった。ルナーの貴族たちは貪欲に贅沢品を買いあさり、サーターや聖王国の支配者にもたらされる巨万の富を渇望した。