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サーターの部族集会について

「King of Dragon Pass」や「Thunder Rebels」では、サーター人の部族集会は、小さな町の市議会のような、ごくありふれたイベントとして紹介さ れていました。しかし、実はサーター人の部族集会と民兵の招集にはほとんど違いがないのです。

民兵としての奉仕

健常な成人は、氏族のために労働や軍役を行うことを要求されます。一般に兵役は氏族の族長の責で、族長は部族の王、王は公王にその義務が課せられます。

部族集会

氏族の代表者は、王と部族評議会とともに集会を開きます。これは民兵の招集と重なり、氏族の民兵が集会に参加することが多いということになります。


つまり、部族集会で何が行われるかというと、民兵が招集され、族長に先導されて集会場にやってきます。民兵は、部族の他の自由なメンバーとともに、王と部族評議会と集会し、オーランスと部族の守護者(ワイター)に生け贄を捧げます。争議が提議され、解決されますが、その大部分は集まった民衆と部族指導者の紐帯を示す儀式です。そして、集まった人々は部族の利益のために民兵の奉仕や労働をします。重要なのは、部族の自由なメンバーが一年に一度「だけ」部族として集まることができるということです。これは一種の政治的儀式であり、部族の一員としての共同体のアイデンティティを強化するものなのです。


コリマー部族の自由民が全員集まると仮定すると、6100人強になります。個人的には、普通はその半分かそれ以下が集まるだけだと想像しています。


オーランス人のことですから、集会の内容も雰囲気も千差万別です。集会が実権を握っていることもあれば、部族の王が実権を握っていることもあります。集会が騒々しくて制御不能なこともあれば、判で押したようなこともあるでしょう。あるときは集会は指導者を殺すと脅し、またあるときは指導者は反対意見を許さない。集会が指導者たちにノーと言うこともあれば、集会と指導者たちがある種の合意に達していることもある。投票が数えられることもあるが、叫び声や槍を振り回すことで行われることも多い。


“岩砕きの”カライ王の時代、コリマー部族の集会は、王が望むことなら何でも従う傾向がありました。彼らは集まり、武器を見せびらかし、王を応援する。レイカ女王の最初の統治時代には、集会は手に負えず、対立していました。集会での分裂は激しく、意見は声高に主張されました。最終的に、ある派閥がカライの息子であるブラックマーを支持し、彼女を無理やり追放することになったのです。レイカ女王の二度目の統治では、彼女は集会に対してより慎重になり、注意深く対処するようになりました。


集会には常に何百、何千もの武装した民兵が含まれていることを忘れてはなりません。そしてたいていの場合、彼らは「武器を」叩いて投票するのです。だから、軽視できる集団ではありません。一方で、女性たちもいます。女祭、妻、母親たちなどです。彼女たちは支持や反対を叫んで、戦士たちに何らかの働きかけをするのではないでしょうか。さらに、部族評議会は、通常コミュニティの中で最も魔法的な力を持つメンバーで構成されています。要するに、ほとんどの集会は儀式的なものではありますが、それが悪い方向に向かうと、あっという間に最悪の事態にむかうのです。


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私は以前、いくつかの小さな自治体で特別市会議員を務めていたことがあります。言うまでもなく、何百、何千という武装した男たちの前で、しかも誇り高き女性たちに背中を押されながら、こうした会議を行うのは大変なことです。そして、部族政治に関しては、そのことを心に留めておいてほしいと思います。


サーターの集会もこのようなものであることを心に留めておいてください。そして、もっと険悪になる可能性もあります。サーター公王がどのような問題を抱えているのか、おわかりいただけたでしょうか?