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ルナー都市について

ダラ・ハーパのトライポリスではなく、グラマーこそがルナー帝国の文化、宗教、政治の中心地である。

400年以上の歴史を持つこの国は、ルナーの道を信奉する多国籍からなる一団によって建国され、同盟国ライバンスのイェルムの皇帝が統治していた短い期間を除き、月の息子によって統治されてきた。月の息子は、ネルバとトラヤヌスのようにイェルムの皇帝と共同皇帝となり、その後に単独皇帝となった。グラマーは、ローマ帝国時代のオロンテス河畔のアンティオキア(セレウコスが建国)や、セルジューク朝時代のバグダッドのようなものだと想像してほしい。


いろいろな意味でグラマーに最も近い都市がファーゼストである。ボールドホームがサーターの都市になったのとほぼ同時期に、ルナー都市として設立された。ハン・イールに従ってドラゴン・パスに向かったルナー中心地の人々が住み着いた街である。ファーゼストはターシュ人の都市というよりはルナー都市であり、オーランス人の多くの都市の特徴である氏族や伝統的な親族集団のネットワークからはやや外れている(それも存在するが)。現実世界での比較対象としては、アレクサンドリアエスハテ(Alexandria Eschate) - 別名「最遠のアレクサンドリア(Alexandria the Furthest)」が挙げられよう。


ファーゼウストとグラマーのあいだには、ダラ・ハーパのトライポリス(正確には、3つのうちの2つ、アルコスとライバンス)、娘の道がある緑なすジラーロ(Jillaro-on-the-Green)という美しい芸術の中心地、そしてセアード地方がある。ミリンズ・クロスは、誰が見ても文化的重要性よりも行政的重要性が高い都市であり、ディオクレティアヌス帝時代のメディオラヌムやニコメディアのようなものである。

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