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ルナー帝国における混沌の諸相

赤の女神は、多くのルナーカルト、とりわけ自身のカルトの入信者や、七母神の高位の女祭に《混沌の加護》を与えている(ダンファイヴ・ザーロンの入信者、ディーゾーラの女祭、フワーレン・ダールシッパのルーン王、ヤーナファル・タールニルズおよびヤーラ・アラニスの入信者も含む)。周知の通り、この呪文は一時的にランダムな「混沌の諸相」を投射者に与え、さらに投射者を永久に混沌に汚染する。ルナーの人口の1%以下が混沌に汚染されており、それは主に支配階級かその配下に属すると思われる。


混沌の諸相とは、単にクールなパワーというだけではないことを忘れてはならない――それは、加護を受けたものを歪ませ、変異させるものなのだ。多くの場合、それは突然変異の恐怖をもたらすが、たとえ有益な場合でも結果は非人間的なものになりうる。滑らかすぎる顔、不気味な谷間、誇張された、あるいはグロテスクな体の部分などを持つ人々。しかしまた、能力者は宇宙から奪い取った冒涜的な力を振りかざす感覚を持っている。現在、人口の99%は《混沌の加護》を経験したことがないが、1%はその経験によって汚染されている。その大半は啓発されるが、そうでない者も多い。言うまでもなく、これは何らかの文化的影響を及ぼしていると思われる。


混沌のルーンとの親和性が高いと、その人の人格にどのような影響を与えるのだろうか? 混沌に単一の人格があるとは思わないが、それは堕落であり、エントロピーであり、悪である。形がなく、空虚であり、虚無であり、深淵である。それは宇宙、つまり私たちがグローランサとして知っている複雑なシステムの対極にあるものだ。他のロールプレイングゲームを参考にすると、混沌はSANチェック、 正気度の喪失、宇宙的恐怖の引き金である。


ルナー教のこの相は、しばしば七母神のようなカルトによって覆い隠されているが、赤の女神カルトの中心にはそれがあるのだ。彼女は「生命」であり、「月」であり、そして結局のところ「混沌」なのだ。