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アーナールデラ

エスロリアは(サーターやパヴィスとは異なり)古えの地であることを忘れてはならない。エスロリアには、「曙」のむかしから定住し、文明を築いてきた、一貫した歴史がある。その古代の日常的な歴史はほとんど無意味で、おそらくアーナールデラと銀の時代の英雄たちの間の数回の物語のサイクルに過ぎないのだ。


アーナールデラ......それが本当の原点である。アーナールデラは大地の女神たちの故郷である。そこは庭園であり、友好的な爬虫類や哺乳類、ニンフやドライアドが住んでいる。花咲く木々の下で憩うヤクシニーを想像してほしい。


英雄界では、ノチェットは大地の貴婦人、大地の女王の住処におおよそ対応している。エゼルは、生命の源である「ガータの子宮」に強く対応する。「竈」(神話上のアーナールデラのもう一つの土地)は、特定の土地に対応しているのみならず、すべての神聖な竈の火に同時に存在している。樹木の主であるフラマルはそう遠くないところにあり、古い森に関連している。他にもたくさんの対応関係があるが、本当に重要なのは、エスロリアの俗世のベールを開けば、アーナールデラを見ることができるということだ。ここに住むニンフやドライアド、その他「大地」+「生命」+何やらの神々の名前を全て挙げようと心配したり悩んだりする必要はない。重要なのは、彼らがここにいて、たくさんいることだ。


ゆえに、エスロリアは人口密度が高いとはいえ、村や町の近くの木立の中にドライアド(通常はエルフを除く)が住んでいることは珍しくない。インドの聖なる木立のようなものだと思ってほしい。森と花の小さな小さな飛び地は、地元の農民によって手つかずで、伐採や狩猟がタブーとなっている。村人たちは彼女を知っていて、捧げ物をし、彼女が畑や果樹園を祝福してくれるよう願い、彼女をよろこばせる。ほかにも大地に隠された宝物を守るニンフがいる。『Uddamareshvara Tantra』にある36のヤクシニーたちのリストを参考にすると、エスロリアに棲むさまざまなニンフやドライアドを理解できるかもしれない。


1. ヴィチトラ(愛しい者)。すべての望みを叶える。
2. ヴィブラーマ(愛欲の女)。
3. ハムシー(白鳥を持つ者)。埋もれた宝の在処を明らかにし、固いものを見通すことができる薬を授ける。
4. ビシャニ(恐ろしいもの)。3つの道の交差点で儀式を行う。マントラは666,666回唱えなければならない。樟脳とギーが捧げ物として使われる。
5.ジャナランジカ(歓喜の男)。大きな幸運と幸福な終わりを与えてくれる。
6. ヴィシャーラ(大きな目)。錬金術のエリクサーを授ける。
7. マダナ(欲望)。万能薬をくれる。
8. ガンタ(鐘)。世界を魅惑する力を与える。
9.カラカルニ(カラで飾られた耳)。
10. マハーバーヤ(大いなる恐怖)。恐怖からの解放と〈錬金術〉の秘法を授け、白髪や老いの兆候からも解放される。
11.マヘンドリ(大いなる力)。空を飛び、どこへでも行くことができる能力を与える。パタラ・シッディを得ることができます。
12. シャンキーニ(法螺貝の娘)。あらゆる願望を叶える。
13. チャンドリ(月の娘)。
14. シュマーシャナ(火葬場の少女)。彼女は宝を与え、障害を破壊し、人はただ一目見ただけで民衆を麻痺させることができる。
15、ヴァタヤクシーニ。彼女はまた、神と魔法の調合液を与える。
16. メクハーラ。愛の腰帯。
17. ヴィカーラ。彼女は望ましい実りをもたらす。
18. ラクシュミー(富)。彼女はラクシュミー・シッディ、〈錬金術〉の秘密、天の宝を与える。
19. マリニ(花魁)。どんな武器も止めることができる「カドガ・シッディ」を授ける。
20. シャタパトリカ(100の花)。
21. スロチャナ(ラブリーアイ)。パドゥカ・シッディを与え、エーテルの中を高速で移動することができる。
22. ショバ。この女神は、完全な享受の力と偉大な美の出現を与える。
23. カパリニ(髑髏の少女)。彼女はカパラ・シッディを与える。彼女は、寝ている間にエーテルの中のどこにでも行くことができ、また、どんなに遠くへも行くことができる力を与える。
24. ヴァラヤクシニー。
25. ナティ(女優)。ナティは、隠された宝物、錬金術の調合剤、そしてマントラ・ヨガの力を与える。
26. カメシュヴァリ。
27. アプサラ(醜い)。
28. カルナピサチ。
29. マノハラ(魅惑的)。
30. プラモダ(香ばしい)。
31. アヌラギニ(とてもパッションがある)。
32. ナカケシ。
33. バミーニ。
34. パドミニは、以下の(35)に含まれる。
35. スヴァルナヴァティ。彼女はアンジャナシッディを与える。
36. ラティプリヤ(愛の食べ物)。


私はこの名前の意味はつまびらかにしないけれれど、肩書きからそれらが何であるかを想像することができるだろう。明らかに、多くは非常にセックスと快楽に関連したものである(彼女たちは豊穣の女神たちなのだから!)。また、花や髑髏、さらには恐ろしいもの(「ゴア」のニンフかもしれない!)もある。


陽気な「太っちょ」(訳注:銀の時代の英雄)は、祝宴や祭典に現れ、皆を酔わせるかもしれない。ワイン、ビール、蜂蜜酒はすべてアーナールダと「流れる水」、またはアーナールダとフラマル(ワインの場合)の子供たちなのである。このエスロリアとアーナールデラの近接性は常にあったが、ベリンターと「運と死の支配者競技」のおかげでより近くなっているのだ。英雄界は聖王国全体でアクセスしやすく、それゆえネクロポリスからノチェットまで、毎年死者の巡礼が行われるのである。