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グランド・アーグラス・キャンペーン

ルーンクエスト・キャンペーン」、あるいは「グランド・アーグラス・キャンペーン」の全体構成に取り組む中で、「Boy King」(訳注:Pendragon の一大キャンペーン)との大きな違いが見えてきたので、それをお話ししたいと思います。「Boy King」キャンペーン(別名:グランド・ペンドラゴン・キャンペーン、GPC)と同じく、いくつかのフェイズに分かれています。各フェイズの間に、政治的、主要なNPCなど、設定に大きな変化があります。


ルナー占領期(1602年〜1621年)。ドラゴン・パスにおけるルナー支配の期間。このフェイズの終わりには、ルナー帝国が最後の勝利を収めたように見える。


反乱(1621-1624)。この期間、ルナー帝国は幾度となく形勢逆転に見舞われ、敵も新たな武器を求める。


サーターの公王(1625年~1629年)。英雄戦争キャンペーンのデフォルトのスタート。このフェイズは、「真竜の目覚め」によってドラゴン・パスでルナー軍が滅ぼされるところから始まります。サーターは解放され、アーグラスが権力を握ります。アーグラスが羽馬の女王と結婚し、ドラゴン・パスの王となることでこのフェイズは終了します。


ドラゴン・パスの王(1630年~1643年)。アーグラスがドラゴン・パスの支配者となるフェイズ。内戦で自滅しかけたルナー帝国は、必死で挽回しようとするが敗北。アーグラスは旧ルナー属領地を自分の帝国に加えます。


神々の黄昏(1644年~1655年)。ルナー帝国は、混沌や異界から持ち出した武器を使い、復讐に乗り出します。サーターは敗れ、失意のアーグラスは「狂気の光持ち帰り者の探索」を行い、世界を変えてしまいます。悪夢が目覚め、世界の大部分が氷床に覆われ、敵同士が鏡として互いを認識しあいます。そして、白い月が昇り、新時代が始まることでこのフェイズは終了します。


GPCとの類似点は明らかです。GPCと同様に、アーグラス、赤の皇帝、ジャ・イール、ハレック、羽馬の女王など、多くの大事件を動かす主要なNPCの主人公が登場します。しかし、RQキャンペーンはGPCに比べると一人のNPCが牽引することが少なく、「ドラゴン・パスの王」フェイズも、「アーサー王の絶頂」フェイズに比べると、事態ははるかに収拾が付いていません。


どんな大きなキャンペーンでも、もちろん起こるべき出来事はあり、それは今回も同じです。しかし、これらの出来事はGMが自由に変更することができ、何もキャンペーンを定められた結末まで追いかけなければならないわけではありません。


また、ルーンクエストのキャンペーンはGPC本編よりも短くなっています。1602年から1655年までで、ボールドホームの陥落から白い月の出現まで約53年です。GPC本編は約70年です(アーサーは最後の合戦でひどく年をとっています!)。しかし、多世代プレイの可能性はまだあります。1625年に21歳でプレイを開始したキャラクターは、英雄戦争が終了したときには51歳になっています。1626年に生まれた子供は1641年に入信し、「神々の黄昏」の段階でプレイできるようになります。彼らは先代ほど技能は高くないかもしれませんが、先代の財宝や人脈を受け継ぐというアドバンテージがあるはずです。


ルーンクエストのキャンペーンのエンディングは、よりオープンエンドになります。魔法が消え去るのではなく、キャラクターたちの行いと犠牲の上に成り立つ新しい時代が始まるのです。第4期は、みんな違うものになるでしょう(と、私は無慈悲に主張しておきます!)。